1989 へんな起業のあり方
>このことは、現代の就職活動にもよく当てはまると思います。「やりたいこと」の前に「就職すること」が意識の中心にあるのです。本来、この仕事がやりたいと思って、この会社はどうかと探し始めるのですが、今の就職活動においては、そろそろ「就職」シーズンだからとどんな仕事がしたいかを考え始めるのです。
このようなおかしな状態を作り出したのは、どうしてでしょうか?
「このようなおかしな状況」、これって全くあるべき状態なのではないでしょうか。まず働かなきゃいけない、金を稼がなきゃいけないと思っているから就職活動をする、ひいては社会に働きに出る、全く正常なことと思います。
おかしいのは「やりたいこと」が無ければ働く理由も見出せないことではないでしょうか。これも、今まで色々な方がおっしゃっているような、「自分」へのこだわりだと思います。
私自身、就職する際にどうしてもやりたいことがあったわけではありません。そして実際、やりたいことが無ければ就職してはいけないように思わされるマスメディアには混乱させられました。「やりたいことを見つけなければいけない」という強迫観念は、私の友人にも後輩にも重荷となっています。純粋に働きたいと思って、働けるところ、具体的に言うと採用してくれるところで働ければいいと思うことはおかしいでしょうか。
就職氷河期を迎えて(社会的にはそれは深刻な事態ですが)、私達は「やりたいことだけをやる」という傲慢な態度を見なおすいい機会を得ました。またそれは、「自分のやりたいことが無くてはいけない」という個人主義の押し付けから脱却するための、時代の必然的な流れの一つではないかと思います。
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